▼ MENU

スポーツの現場での課題~未来あるサッカー選手にとっての練習禁止

投稿日: 2019年3月20日 

心身共に成長めまぐるしいジュニアアスリート。

プレゴールデンエイジ(Age5-8歳)

ゴールデンエイジ(8-12歳)はもちろん

13歳-16歳は発育のスパート期言われる成長期。


ケガも多く成長痛という名の曖昧な診断に

スポーツ禁止/プレー禁止 と言われ

限りあるプレー時間がどんどん削られていく


そんな現状を多く目にします。


今回の高校生サッカー選手の場合も学生アスリートあるあるです。


今年の1月にプレーを断念するほどの腰の痛みに見舞われ近医にてぎっくり腰の診断。

なかなか痛みも引かず痛みが無くなるまで静養。

腰に力が入らない状態。


テスト休みもあり3月にプレー再開するも再び痛み強くチームトレーナーに相談

整形外科での診察/レントゲン検査を経て椎間板ヘルニアの疑いの診断。

後日、椎間板ヘルニアの疑いにてMRI検査にて精密検査。


MRI検査の検査日時まで少し空き時間があったためその期間を利用して当院を受診。

☑夜寝ていても痛みがある

☑前へかがむことも後ろへ反らすことも痛い


診ていくと椎間板ヘルニアの症状ではなく

仙腸関節靭帯性腰痛に多裂筋血流不全が合わさって出ている症状と判断。


☑超音波治療

☑鍼灸治療/運動療法 特に、ゴムバンドを用いてお尻の筋肉のトレーニング(活性化)

にて、第1回目の治療は終了。

この時点で痛みはほどんどなく。


10db100a94578af64a630a3e9c5fc742_s.jpg


4日後 2回目の治療に1時間以上電車に揺られてきてくれました。

前日に検査を受けたMRIの画像ももってきてくれました。

 

『痛みほとんどないっす』

『順調だね。明日から練習復帰しよう

 そのために引き続き治療はできること全部やってトレーニングは強度上げるね』

 

MRI画像も参考程度に見せてもらうとSORA的に問題となる所見はなく

L4/5 の右側に少し椎間板変性は認めるものの

椎間板ヘルニアの本当の痛みの原因である線維輪の損傷や

目立った髄核(水分)の流出もないではないかと判断。

 

やはり、骨盤周りの筋肉の血流改善を第一に行えば

翌日からチーム練習合流可能

本人にも伝えました。

この日の治療メニュー

☑除圧下での抗重力筋トレーニング

☑バランスボール/ローラー/ゴムバンドを使っての自体重トレーニング

 ターゲットは殿筋(おしり)

☑超音波治療

☑鍼治療(多裂筋)

 

治療後痛みもなく明日からコンディション戻していこうと伝えた矢先

彼から意外な返答が。


『でも、練習できるかわからないっす』

『え、大丈夫だよ。できるとこまで特に制限なくやっていこう』

『実は、トレーナーさんがチームにいてそのトレーナーさんの勤務先で

 椎間板ヘルニアの疑いといわれ安静指示が出てるんです

 Dr.ストップと言われています』と

『そうだったよね…でも、どうしたい』

『すぐに復帰したいです』

 

との、ことだったのでトレーナーさんにも連絡をして

SORAなりの判断と現在の状態を伝え翌日からの練習参加を希望していることを

伝えました。 

トレーナーさんも立場的にDr.の診察結果を重視しないといけないので難しい立場ですが

『画像診断の結果次第ですが…状況と本人の希望はわかりました』と答えてくれました

 

そして今日3回目の治療

引き続き痛みはゼロ。

2回目よりさらに強度を上げたトレーニングを行い追い込みました。

が、サッカーの練習は別メニュー調整

 

その理由はやはりDr.の診察による画像検査の結果でした。

 

やはり指摘が予想されたL4/L5の椎間板ヘルニア

手術するほどのヘルニアではなく1か月の安静指示が出たとのこと。

もしかしたらもう少し飛び出るかもしれないから・・・と。

 

もう全く痛みもないのに安静…

医療訴訟や医療事故の懸念から先生方も積極的な判断がしづらくなって

どうしても安静に、と言わざるを得ないお気持ちもわかりますが

もう少し積極的に未来あるフットボールプレイヤーの背中を押してあげれたら・・

と、感じます。

 

 

IMG_0657.jpg


この選手の場合

本人が早期復帰を希望していること

保護者の方ともしっかりお話しをして本人の意思を尊重したいとの意向を踏まえ

翌日からの練習参加をSORAとしてはOKを出しました。

 

SORAはDr.の診断を無視していると意見もたびたび頂きますが、

僕達は患者さんの希望をできる限り応援したいし

可能性を信じる存在でいたいと思っています。

 

医接連携で僕達も整形Dr,のチカラをお借りする事も多々あります。

画像診断や手術のことを全否定しているわけではありません。

 

ただ、もっと画像上の判断だけでなく症状として診て

積極的に勇気ある判断をしていただけないかと

元ジュニアアスリートで安静ばかり指示されて練習期間が短くなった一人の経験者として思います。

 

時間は有限。

世界の腰痛治療のスタンダードが運動療法になり

安静指示が時代遅れになっている今

限られた現役生活の学生アスリートの背中を押せるSORAでいたいと思います。

 


アーカイブ

2023

最新記事

診療時間

月:9:00〜20:00(完全予約制)
火:9:00〜20:00(完全予約制)
水:9:00〜20:00(完全予約制)
木:9:00〜20:00(完全予約制)
金:9:00〜20:00(完全予約制)
土:9:30〜17:00(完全予約制)
日・祝:お休み

電話番号

078ー241ー6650

所在地

〒651-0094
兵庫県神戸市中央区琴ノ緒町5丁目5-8Msインターナショナルタワー6F

JR三ノ宮駅徒歩2分

>> 詳しい道程はこちら

講演実績